2012年6月24日日曜日

人を憎らしく描くことの難しさ


 連続性のある物語を書いていると、自然とそこには登場人物ごとの立ち位置が生まれます。それらは勿論物語により異なるのですが、例えば私が今作っている「同級生2i」というお話であれば、主役=見てくださる方々であり、それ以外のキャラクターは全て自分ではない相手ということになります。
 当然、その中には主役と親しい者もいれば、敵対する者もいます。これらをうまく書き分けることで、世界観を表現し、さらには物語に対する引きこまれ度も変わってくるわけですね。

 そんな状況なんですけど、実を言うと私りゅうのすけは、あるキャラクターを徹底して悪役にするのが苦手です。どうしてもキャラクターの設定を作りこむ際に、キャラクターの背景や性格、それ自身がおかれている状況などを細かく設定しすぎてしまい、そのキャラクターに対してある程度の愛着を抱いてしまうことが原因なんだと思います。
 要するに、ヘタクソなんですね。

 例を挙げると、同級生2では天道や西御寺、ひかり、カエルおやぢなどはほぼ徹底して悪役として書かれていますが、私はどうしてもそれができないでいます。特に響を静乃役として配役してからは、西御寺に対してえらく甘くなってしまうような……。
 本当はこんなことじゃダメなんでしょうけどね。すっぱり割り切って書かないといけないんでしょうけど、どうしても自分が甘ちゃんなんだなぁと実感させられる次第で。
 これがプロとアマチュアの決定的な差なんでしょうねぇ。日々是勉強です。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

悪役といってもタイムボカンの悪玉トリオなどのように、愛されるキャラも居ますよね。
下地になっている同級生2の男キャラ達はあるシナリオでは殴り倒したくなる行動を取るものの、他では笑える姿を見せるなど冷徹で一貫した悪役ではないので、余計そのようなジレンマが発生するのではないでしょうか?
当時プレイしているとき西御寺は決して嫌いではありませんでしたし。前作のイケメンは大嫌いでしたが(^^;

りゅうのすけ さんのコメント...

匿名さんいらっしゃいませ。

確かにそうですね。
愛される悪役ってのもありではありますけど……でも基本的に、私の動画での男キャラは全員不遇な扱いにならざるを得ないんですよね。何せ、男キャラに負けたら即ゲームオーバーなんで。
そういう、クリティカルな役割でのライバルであるということをプレイヤー(または見てくださる方々)に意識していただくには、やっぱり徹底して悪役にしないといけないんじゃないかなぁと考えているわけで。
悪役といっても、しゃべり方や性格ではなく、行動パターンというか。難しいものです。

静乃のシナリオがありますので、西御寺は少しくらいベビーフェイスの面があってもいいかもしれませんけど、芳樹は無理っぽいですしね。はてさて、どうしたものかなぁ。